日本の古典芸能というテレビ番組で、観世流シテ方能楽師の観世清和さんが、常に心がけている思いの一つに「初心忘不可」の言葉を上げられていた。
観ていたお義母さんの言葉。
「この人ええ事言わはるわ。誰でも、慣れた頃に失敗したり、不満足な気持ちが出てくるものだ。
そんな時、初めて関わった時の気持ちや苦労を思い出したら、今の自分が、まだまだ未熟やって気が付くと言うてはる。
何より、基本を研いてなかったら応用も利かんし成長も出来へんって!
この人、家元で上の人やのに、「初心忘不可」の気持ちを忘れんと、芸を研いてはるんやて。
日々の稽古を積んで、お客様によい舞台を披露することが使命やて、偉いねぇ!
花ちゃん、この人の出てはる歌舞伎、観に行こうか。」
お義母さん、観世清和さんは、能楽師で歌舞伎役者ではありませんよ。