「ある俳優が言ったセリフがとても気に入っている。『自国が戦争中は悪く言ってはいけない。兵士が悪者になってしまう。』続けて「私はロシア国民だ。欧米メディアはどうでもいい。ナチスに殺された大祖国戦争の記憶はまだ新しい。私達はロシアを愛し、誇りに思っている。」
先日、テレ東BIZのYou Tubeで、モスクワ市民の本音と題してインタビューされていた婦人のコメントだ。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1ヶ月が経った。今も悲惨な殺し合いが実戦されている。
プーチン大統領の主張を「正義」と感じるロシアの愛国者からすれば、欧米諸国やその国と一緒にロシアを屈服しようとする国は「敵国」になる。
国連は侵略開始から23日までのウクライナ側民間人の死者は1,035人に上ると表明。世界保健機構は、この25日間でウクライナの医療施設に64回の攻撃があり15人が死亡、37人が負傷したと発表。メディアから流されくる動画やニュースは、どれの人道状況も危機的状況にある。また、戦場ではロシア兵の死者も1万5千人近くに上り(米CNNの米当局報道)ロシア軍の前進は停滞。戦いは長期戦になりつつあるという。これらの悲惨な状況に胸が苦しくなる。メディア規制の強いロシアの国民にはこの状況はどのように伝わっているのだろう⁉
戦争においては、どの国も自国の利益や国民の命を守るための戦いは常に正しいと「正義」を主張する。今、世界のほとんどの人達はロシアは侵略者でウクライナにのみ「正義」があると信じている。しかし、ロシアの人達は自国の「正義」を信じて疑わない。
「国民的ヒーロー「アンパンマン」の作者・やなせたかしさんは、24歳で中国に出征し、飢えに苦しみながらも、❝正義のための戦い❞を信じて戦ったが、日本の敗戦により、日本は悪だと知った(勝てば官軍負ければ賊軍)。正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正義はある日突然反転する。逆転しない正義は献身と愛だ。戦争を通してそう思った。
本当の正義というものは、決してかっこうのよいものではないし、そしてそのために必ず自分も深く傷つくものです。そしてそういう捨身、献身の心なくして正義はおこなえません。」とあとがきに書かれている。
また、人気アニメ「ONEPIECE」の海賊ドフラミンゴは海軍本部と白卑下海賊団が全面衝突した戦闘中、「海賊=悪、海軍=正義」とする見方を嘲笑し、「頂点に立つ者が善悪を塗り替える」のだと言い、そして、「正義は勝つって⁉そりゃそうだろう」「勝者だけが正義だ!!!」とも言い放っている。【ピクシブ百科事典ホームページより】
国境を破りウクライナに侵攻したロシア軍だが、戦争など起こらない無いと、何より「世界が許さない」と私は直前まで思っていた。プーチン大統領の「正義」は不当な侵略とロシア非難を打ち消すに値するものなのだろうか⁉正義のための戦争なんて起こしてはならない‼