強烈な睡魔に襲われ、思いっきり欠神(あくび)をした。顎が「ゴキッ」鳴った。「痛ーい!」やってしまったか!
以前、固めのグミキャンデーにハマって、口いっぱい入れ嚙むのを楽しんでいた。何日かして厚みのある固い物を食べる時、両顎関節あたりに、カクカクとした音や違和感を感じるようになっていた。でも、耳穴横の顎あたりをマサージすると痛みが無くなったので、グミキャンデーの嚙み過ぎで顎が疲れたんだろうぐらいに思って放置していた。
しかし、その時は、突然にやってきた。リンゴを丸かじりした途端、ガニッと鈍い音「痛あ!」口は開いたまま状態に!すぐに近所の整形外科に走った。
ちょっとパニック気味で口を開けたまま「顎が外れたみたいで」を「あががあ~」としか言えず、何とかメモ書きと身振りで受付を済ませた。しばらくして診察室に入る。受付もだが、診察室のナースもドクターも笑いを堪えているように感じ、不安と痛さで泣きそうだった気持ちは、ちょっと腹立たしい気分に変わっていて、先生を前にした時には、すっかり落ち着きを取り戻していた。
診断は顎関節脱臼(がくかんせつだっきゅう)ではなくて顎関節症(がくかんせつしょう)で先生は「外れていないから、大丈夫‼」と言って整復。あっと言う間に口は閉じ、痛みも無くなった。ちなみに顎関節脱臼とは下あごが外れることだと知った。本当に顎が外れた時の痛みはどんなだろう⁈想像するだけでも恐ろしい。
今回はそのリンゴ丸かじりの時よりも、ましな感じだったので、まずは落ち着いて、だめもとで先生のやり方を思い出しながら両側の下顎を動かしてみた。痛くない。口も閉じる。助かった!
あくびをする時は手で下アゴをささえるようにと云われていたのにうかつだった。
ちなみに意外と顎関節症(がくかんせつしょう)の患者さんが多いと話されていたので顎関節症について下記に書きます。参考になればうれしいです。
顎関節症とは(がくかんせつしょう)とは?
顎関節症とは、顎(あご)の関節周りが何らかの影響をで痛みや炎症、可動域の制限が起きてしまう疾患です。症状として代表的なものは、次の3つが挙げられます。
・顎が「ガキッ」「ポキッ」と鳴る:関節雑音
・口が大きく開かない:開口障害・運動異常
・口を開けたり閉めたりした時に顎の辺りや耳の前などに痛みを生じる:頬の痛み
該当する方は、顎関節症の疑いがあるので注意が必要です。顎関節症は生活に支障が出ない軽度の物から、悪化すると食べることすら困難になる危険な疾患です。顎関節症の疑いがあるならば、その原因を突き止めて改善することをお勧めします。
顎関節症の原因
1、歯ぎしり・食いしばり
顎関節症の大きな原因に歯ぎしり、食いしばり、葉を上下にカチカチ鳴らす事で、これを総じてプラキシズムといい、顎の関節に大きなダメージを与えます。無意識で行っていることが多く、精神的なストレスが大きく関連していると言われています。
2、偏咀嚼(へんそしゃく)
偏咀嚼とは、食べ物を左右のどちらか片方で極端にかむ癖の事を言い、片方の顎だけに負担をかけることになり、顎関節症の原因になります。
3、顎や筋肉に関係する癖や習慣
うつ伏せで寝る、頬づえをつく、猫背などの習慣や癖の積み重ねが、骨盤のゆがみを招き、あくびをするだけで、「ガキッ」となってしまう顎関節症の原因にもなっているのです。
顎関節症チェック
・口を開くと顎がカクカク音がして痛い
・人差し指から薬指の3本をタテに並べて口に入らない
・口を大きく開けると、耳の周りで音が(シャリシャリ)鳴る
・大きなあくびができない
・口がまっすぐ開かない
・固いものを食べた時に顎が痛い
・長時間おしゃべりすると顎が疲れる
これらの項目のどれか一つでも当てはまった方は顎関節症の予備軍、もしくはすでに顎関節症になっている可能性があるので注意が必要です。
顎関節症は何科にいけばいいの?
顎関節症の疑いがある場合には、歯科か口腔外科にかかるのが一般的ですが、繰り返し顎関節症に悩まされる方は、整形外科という選択肢もあります。ただし、顎関節症の原因は様々あるのでよくわからないという方は、まずは歯科や口腔外科で診てもらうようにしましょう。
引用文献:
© 2020 Institut Straumann AG