午後7時17分、金色の満月が地球の影に入り、赤銅色に染まってゆく満月は幻想的な雰囲気を醸し出していた。
「皆既月食」神秘的であり怪異的にも感じられる。
地球は丸く自転しながら、太陽の周りを1年かけて回っている。
月はその地球の周りを約30日間かけて一周している。
皆既月食は、太陽、地球、月が一直線に並んだとき、太陽によって作られる地球の影の中に月全体がすっぽり入ることで起きる現象と、今では小学生も知っている。
月が赤黒く「赤銅色」に見えるのは、月が完全に地球の影に入るものの、太陽の光が地球の大気を通るときに屈折することで、大気を通過しやすい赤い光が月まで届く結果であり、皆既月食の特徴とも言われている。
何と8日の夜は皆既月食時に、442年ぶりに惑星の天王星が皆既月食にある月に隠れるという「惑星食」も起こるという。皆既月食と惑星食を同時に見られるとあって、こぞって放送局も神秘の天体ショーと、ライブ配信されている。
夜空に浮かぶ月は、人びとにとって愛でる対象であったその昔。
金色の満月が次第に欠けていき、暗赤銅色に変わる様(さま)は不気味で恐ろしくもあっただろう。
「何か良からぬことが起こる兆し」と考えられても不思議ではない。
暗赤銅色の満月を、神秘的で美しいと感じ眺められる今日を幸せに思う。