咲バーバのつぶやき

日常で心に残った言葉や話し、自分の思いを書いてみました

「うつの症状」は、これ以上自分自身を追いこまないで!のサイン。

友人からラインが来た「旦那がうつ状態で、仕事辞めそう」と、話しているうちに泣き出す。彼女も相当まいっている。

彼女の夫は50歳の働き盛りだ。2月ごろから、笑う表情が物悲しそうで、何かにつけ、疲れる、やる気がしないという言葉が出ると話すまた、アウトドア派の彼が、自分から外出したがらず、連れ出しても疲れたと不機嫌になる。会社でのことを話さなかった人が、仕事から帰ってくると、「やってられない、常識がない、どうしてこんな事をいつも自分が対応しなくてはならないのか」等々の言葉をイライラしながら吐き捨てるように言う。悩みを共有しようと話しかけても、「心配しなくてもいい」と会話を避ける。休みの日にも部下の失態で、何度となく出勤し対応にはしり、疲れた顔で帰宅してくる夫。最近の夫の不調は、それらの事と関係があり、そのストレスからきていると察し、「今の仕事辞めても、私は大丈夫だから」と言ったそうだ。間髪入れず「何が大丈夫なんだ。ひとの気も知らないで解った事云うな!」と激怒されたらしい。まあ、時間をおいて謝ってはくれたが、それ迄、夫に酷く𠮟られた事の無かった彼女は、怖さを感じてしまったようで、それ以降、夫に対して気をつかいながら話すことに、ストレスを感じ辛いと話し、また泣いている。

このままでは、彼女自身が思いつめ、「うつ」になるのではと心配になり、とにかく会うことにした。見た瞬間、早くに会って良かったと思うほど彼女はやつれていた

私が、「うつ」になり精神科に受診した当時の状態や更年期症状で婦人科に通院したときの話をしていくうちに、彼女は、旦那より自分の方が、「うつ」傾向にあると、思ったようだ。

「うつ病」は目に見えない内面的な病気だけに、心の病と思われがちだが、脳の病気でもある。私自身、職場での対人関係、親との死別、離婚、といった生活上の問題を、解決しながらの毎日に、頭が疲れてしまったのか、気力が削がれ出勤の朝は眩暈と、腹痛に悩まされた。何よりも、辛かったのは些細な事にも苛立ち、優しさが保てなくなっていた。そんな自分が、たまらなく嫌で、夜は泣きながら寝ていた。ある日、深夜明けで、気が緩んだのか病院内で倒れ、救急で診察を受けた。身体的には更年期の入口で治療は短期の内服でよいと。しかし、精神科では「うつ」と診断され、とりあえず十分な睡眠をとるようにと中度の睡眠薬が処方され、仕事をしばらく休むように強く医師から言われた。「明日は仕事場に行かなくていい」と思うだけで、生き返る気がした。2か月余りの休職で、体調は戻り「~でなければいけない」というある意味、強迫観念的な考えを止め、ありのままの自分を受け入れることも大切と、思えるようになり、気持ちが楽になっていた。

日常において、ストレスは心のバランスを崩し、脳にも影響を及ぼす。やがて身体は不調を訴えるようになり「うつ症状」が現れてくる。人によってその原因は多種多様だが、症状は似ている。

「今の自分はうつかもしれない」と思いながらも医療機関の精神科に行く事に、抵抗を感じる人は少なからずいる。私もその一人だった。ましてや自分が努めている病院でかかるのは嫌だったが、受診したからこそ今の生活があると思うと、あの時倒れたのは運が良かったと、つくずく思う。

友人の旦那も彼女が夫を心配し、どうすれば夫の気持ちが楽になるのかを四六時中考え悩み、体に不調をきたしていることに、気づけたようで二人で総合病院に行き受診したと報告があった。

何んと旦那は「うつ病」の症状をようする、男性更年期障害(加齢性腺機能低下症・LOH症候群)と診断されたのだ。彼女はというと、彼女がうつ傾向になった原因が夫であり、その夫の心と身体に不調をきたしていた原因のひとつが、明らかになったことで、噓のように気持ちが軽くなったと、明るい声で連絡してきた。とりあえず友人夫婦は危機を乗り越えられたようだ。

彼女に会った時に、渡した一冊です。ページをめくっていくたびに登場する動物たちに癒されます。是非、手に取ってみてください。

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